今日は東京都府中市にある多磨霊園まで野鳥観察にやってきました。ネットでは多磨霊園で野鳥観察をしたという記事を多く見かけたり、野鳥スポットとしておススメされていたりしたので気にはなっていたものの、でバードウォッチングするイメージが湧かず躊躇していました。
しかし、よく調べてみると結構頻繁に探鳥会や霊園めぐり散歩なんか催されており、私が気にしていることは払しょくすることができました。
今までお墓に縁がなかったわたしは”霊園”と”お寺の墓地”は同じだと思っていました。住職に気を遣いながらお墓の合間を縫って探鳥しなければと思っていましたが、霊園は寺院の敷地内ではない所にお墓がある場所のことを言うんですね
とは言え、お墓参りに来られた方とお墓の中の方たちに失礼のないようにいたします。
最寄駅は西武多摩線の多磨駅。徒歩7~8分程度のところに多磨霊園があります。
京王線に最寄り駅っぽい駅名の多磨霊園駅というのがありますが、こちらは徒歩25分かかります(多磨霊園行きバスあり)。
多磨駅の西口を出たところ。前回探鳥した野川公園の実は隣の駅(新小金井駅)。途中、老舗の石材店や共花を扱うお店、休憩所などその雰囲気を感じるお店を見ることができます。
日曜日のまだ朝早い時間なので街はひっそりしています。
細い路地にも入って行きます。ここを抜ければ多磨霊園東通りに抜けます。
正門まで到着しました。広々としています。
正門の手前まで来ました。記念撮影。
国内最初の「公園墓地」とのことです。
正門から入ってすぐ右手に管理事務所や休憩所があります。どんな感じか見ておきましょう。
右にあるのが管理事務所。突き当たりに休憩所があります。
今昔写真展もありますよ
休憩所の左側に「みたま堂」があります。こちらは長期収蔵施設となっていて、従来の平面墓地に代わる独立した墓所(ロッカー式納骨堂)になります。
多磨霊園は歴史が古く(1923年(大正12年)に開園、、、ということは今年で100周年!)、多くの著名人のお墓があります。
東京市街から離れていたこともあり、供用開始からしばらくは使用する者はあまり多くなかったよう。ただし、1934年(昭和9年)に東郷平八郎元帥海軍大将が埋葬されたことにより多磨墓地の名前が広まり、これ以降利用者が大幅に増え、現在のような人気の霊園の一つになったとのことです。
岡本太郎著「自分の中に毒を持て」は読みました。これは力強い人生論を語った名著。熱い!!
正面から少し進んだところに、
霊園の全体図が掲示されています。約6万8,000区画、26区画に分けられている大規模霊園です。
事前の調べでは、5区にある公園と浅間山が探鳥スポットのようです。
多磨霊園の面積は128万平方メートル。東京ディズニーランドとシーを足した面積は96万平方メートル。。。じぇじぇじぇ。
まずはじめに5区にある公園を目指して歩いて行きます。
道に迷いそう。
あれ、公園に到着するはずが違うところ(13区)に着いた模様。案内板を見るとこちらは”シンボル塔”と書いてある。5区はもっと左のようです。
ほうらやっぱり間違えた。
気を取り直して体を左に向け、5区を目指します。
その道すがら、色々な野鳥に会うことができました。まずはツグミの群れ。20羽くらいの群れが地面にいました。
冬鳥のため、さえずらずに口を「つぐんでしまった」ために鳴き声が聞こえなくなったものと考えられたことに由来するという説です(諸説あり)。
高い木の枝の上の方に黒いかたまりを見つけました。久し振りに見ました、シメです。
目つきが鋭く、気性も荒い小鳥。こちらを見ないで。
コンコン音がする方を見ると予想通りのきつつきコゲラ。
歩いていると後方から特徴のある「ギィー、ギィー」鳴く野鳥が3羽の群れになって飛んできました。もう最近あちこちで見かけるあなたはホンセイインコ。
カラスより強いとのうわさ。カラスと戦う時、空中で体当たりをするんです。 急上昇や急旋回といった飛び方ができる上に飛行中の最高速度は時速70kmに達します。そりゃこわい。
探鳥スポットと言われる5区の公園で探鳥するぞ
やっと5区に着きました。遠回りしました。
ごく(5区)ろうさまです。
公園の案内図がありました。中央の芝生をぐるっと園路で囲っている円形の公園です。
むむむ、駐車場案内図とあるけど、どこに停めて良いのだろうか。。
さあて、園路を周回してみますか。
カラスの次に賢いヒヨドリ。園内どこにでもいます。
ベンチに座りたい。だけど、座らない。野鳥を探すのだ。
ツグミも園内にたくさんいます。
ここは探鳥スポット。
あっ、私がまあまあ好きなシロハラがいました。
いつもひっそり陰に潜んでいることが多いシロハラ。めずらしく開けたところにいました。
ぐるぐる回ります。それほど広い公園ではないのでもう5週目でしょうか。
おっ!百の舌を持つものまね上手なモズ【百舌】。こんな小さな鳥が昆虫はもちろん、両生類、爬虫類、鳥類も捕食するというのだからすごいですよね。
目の周りが黒いのでモズ男さんですね。獲物をとがった枝に串刺しにするという「はやにえ」だけは見たくない
公園の中央は開けた芝生です。男性と犬が遊んでいます。
地面にモズ子さんがいました。目の周りが褐色なのでメスですね。
浅間山で探鳥しますか
5区の公園を探鳥した後は、次の探鳥スポットと言われる浅間山へ向かいます。
坂道の入り口があります。やっぱり山っぽい。
山のようなので坂道を登ります。平らな道ではありません。
途中、きすげ橋の方角を案内する札がありますが、きすげ橋を渡ると多磨霊園を出てしまうので、反対の方角に進みます。
平坦に見えますが、登っています。
園内にはシジュウカラがたくさんいます。
50からでも遅くはない!!
上の方に進むと道が狭くなってきます。林道の藪からガサゴソ足音が聞こえてきたのでそっと覗くと年々減少傾向にあるというアオジがいました。木の上の方にはエナガの群れがいました。
どちらも一瞬だったのでカメラに収めることは叶わず!残念。
綺麗なウグイス色のメジロがいました。
臆病で藪の奥にいるウグイスは目立つ声で鳴き、活発なメジロが目立つ外見をしているために昔の人が間違えたことに由来するようです
山林道も一本道ではなくなり分岐がいくつか出てくるため、すでにどの辺にいるのかさえ見当つかなくなりましたが適当にぶらぶらしていると、とても楽しげな鳴き声が聞こえてきたので、そちらの方へと進んで行くと、、、
なんと初見の野鳥、ガビチョウに会うことができました。透き通った声でしかも大音量。抑揚のあるリズミカルな鳴き声で、鳴き声でこんなに楽しませてくれる野鳥は初めてでした。
本来は中国南部や東南アジアに生息していて、飼育鳥として輸入された個体がかご抜けしたり、業者が困って放たれたりして野生化した外来種になります。
さらにぶらぶら彷徨っていると、突然開けたところに到着。木で仕切られた先に人工の水飲み場があります。ここで野鳥観察ができるようです。
ほかに5~6名のバーダーさんもいらっしゃり、入れ代わり立ち代わり野鳥観察していました
これまでに見たことない数のシジュウカラが舞っていました。その合間にヒヨドリが水を飲みにやってきました。
つがいのメジロもやってきました。仲良く水浴びをして、微笑ましいですね。
ヤマガラもやってきました。こちらも首を傾げたりしてかわいらしい。
首をかしげるのは、上空を見て天敵がいないか確認しているんですよね
何かをゲットしたらしく、くちばしでついばんでいます。
そのうちガビチョウもやってきました。眼鏡をかけているみたいで見た目もかわいいですよね。
日本では声が非常に大きいことから騒音と捉えられ、害鳥という扱いをされているみたい。外来生物法で特定外来生物に指定されていて、日本の侵略的外来種ワースト100定種にもなっているとのこと。ガビチョウに罪はないのにかわいそう
シロハラもやってきた!
まさに野鳥のオアシスになっていますね
あまりにも色々な野鳥が来るので楽しく、1時間以上はそこにいたでしょうか。そのうち、瑠璃色の野鳥がやってきました、あなたは、そう、、、
「幸せの青い鳥」、ルリビタキのオスだ!
メスには会ったことがあるけど、オスは初見だ!冬鳥の主役とも言われますね
いや~、ほんと綺麗ですね。寒さと感動でカメラを持つ手が震えて写真がブレました。
冬鳥としてはそんなに珍しくないようですけどね、会えて嬉しかったです。
寒いのと水筒に入れたコーヒーをがぶ飲みしたせいでトイレが近い。5区にある公園まで距離がありそうだったので、きすげ橋を渡って多磨霊園の隣にある浅間山公園まで行くことにしました。
浅間山公園の案内図を見てお手洗いの場所を確認します。
げげっ、結構遠い。
登頂しました。浅間神社もあります
げげっ、”あさまやま”ではなく”せんげんやま”だったのか!
なかなか雰囲気の良さげな公園だったので一周してしまいました。この公園だけでひとつの記事が作れそうです。
多磨霊園の園内で探鳥しましょう
なにやら園内にもたくさん野鳥がいるようなので探鳥していきます。
お墓の名前が見えないように、少し見えそうなところはぼかしを入れたり充分注意して掲載していますが、差支えがあったり良くない場合はその旨ご指摘いただければと思います。
整備された園内をあるきます。アルキメデス(てこの原理を発見したギリシャの方)
シジュウカラは本当にあちこちで見かけますが、私は結構好きな野鳥です。
背の高い木の上に野鳥がいるのを発見。
ヒヨドリでした。
なにやら道の真ん中に野鳥の群れがいますよ。
すぐそばの木の上にも同じ野鳥の群れが。ムクドリでした。
それほど多くはありませんが、車の往来もあるので野鳥につられていきなり車道に出たりしないよう気を付けましょう。
こんなに全身しっかり撮れたツグミは初めてなので記念に載せました。
私が思った以上に霊園は野鳥はいますね。
恐らく公園ほど人がいなく、静かなので野鳥も警戒しなくて済むからかな
はじめは1区から26区まで順番に回っていこうと思いましたが、野鳥が目の前を通り過ぎたり、鳴き声がする方についつい体が向いてしまうためにその計画はやめました。
ただし、パックマンの如くすべての道路は通りましたよ
ムキムキのシメ。こちらもつい力が入ってしまう。
正門と対角線上にある裏門に到着しました。こちらからはJR中央線武蔵小金井駅方面になります。
ほんとうに静かです。園内は私のほかにバーダーさんは2~3名いました。
メジロです。床屋さん帰りみたいです。
メジロはいつもすばしっこく動くのでうまく撮れずにいるのに、今日は絶好調
根津財閥創始者で東武鉄道社長、根津嘉一郎氏寄進の万霊供養大石灯篭。高さ12mもあります。
日本国内の多くの鉄道敷設や再建事業に関わった「鉄道王」と呼ばれることで有名とのことです
さすがに墓所内には立ち入れないので道路の端を歩いていきます。
日曜日なのに、ほとんど人がいません。
ツグミはたくさんいます。
江戸時代はよくその美味しさから「焼き鳥」や「鳥鍋」として食されていたそうですが、現在では当然ながら法律で禁止されています。
すっかり霊園のイメージは掴めてきました。
お昼を過ぎると野鳥のさえずりもだいぶ落ち着いてきました。
ものすごく怒っている様子のカワラヒワ。
くすぐって笑かしてやりたい
なんだかんだで園内も野鳥がいるので去り際が難しい。
多磨霊園には多くの桜(ソメイヨシノ)が植えられており、毎年3月下旬~4月上旬にかけて開花し、多くの人の目を楽しませているようですよ。
モズのオスを発見。
一瞬、ジョウビタキかと思いました。まだきちんとジョウビタキに会えていないんですよね。。
あの中央の木の方から聞き覚えのある鳴き声を聞いたので、行ってみます。
オナガの群れだ!
オナガの群れがゆっくり飛んで別の木に止まりました。
オナガの群れが優雅に飛ぶ姿は始祖鳥のようで本当にかっこいい
帰ります
たくさん野鳥が見れたし、明日月曜日で仕事あるし、帰ります。
あちこちでムクドリが採食しているので、遠回りする羽目に。。
みたま堂が見えてきたら正門はもうすぐです。
正門に着きました。
ありがとうございました。失礼します。
朝8時に来て、もう14時。いつも思うのですが探鳥をしているときはあっという間に時間が過ぎます。
いやー、想像以上に楽しかったです。遠方まで来た甲斐がありました。見た目が綺麗なルリビタキ、鳴き声が楽しいガビチョウ、飛ぶ姿が優雅なオナガ、大満足です。